
ご存知、泣く子も黙る日本の、いや世界を代表するフラッグシップモデルであるF5。
このカメラにも、ファインダーカバーにチタンが採用されている。デザインは、F3、F4に引き続いてジウジアーロを起用。その証でもあるグリップ部の赤いラインも健在である。ただし、この赤いライン、F5では、赤いラバーで出来ていて、この部分のおかげで、ホールディング時に指掛かりが良くて重宝している。
機能的にも、ニコン初の5点測距による素早いAF、被写体の色まで考慮したRGB測光、8コマ/sの連続撮影など、「これでもか」といわんばかりの新機能のオンパレードである。
EOS使いで鳴らしたこの私めも、F4は買わなかったが、F5には思わず手が出てしまった。
但し、私の場合、AFシステムは、EOS−1シリーズを中心に組んでいるので、ニッコールはMFレンズばかりでAFレンズを殆ど持っていないので、AFやRGB測光の恩恵にはあまり与かっていないのが残念であるのだが、、、。
私は現在、EOS−1に関しては、都合3台(うち1台は潰してしまったので現在は2台体制)を、発売当初(’89)からメインカメラとして愛用しており、使用歴は、もう9年になり、すっかり自分の手と視覚の延長となってしまっている。それに対し、F5はまだ数ヶ月しか使っていないので、公平な比較がとても出来そうにない。
ただ一つ、確実にいえることは、この両機は、メーカーが渾身の力を込めて開発したフラッグシップであり、比較して優劣を付ける事に、意味は無さそうであるという事。あなたがもし、生粋のNikonファンであれば、いくらEOS−1の良さを説明されてもきっとF5を選ぶであろうし、またその逆もしかりであろう。
これだけでは面白くないので、この2機種(メーカー)について感じている事を列挙すると、、、
質感はEOS−1と比べると明らかに良い。やはり、ダイキャストをそのまま軍艦部の外装に使ったり、チタン外装のファインダーにしたりと、重くなるのを承知で採用してきた辺りに「こだわり」を感じさせる。F5の開発チームの某氏から聞いたお話では、当初は、軽量化やコストの制約から、プラスチックでやろうとしたが、製造現場サイドから「頑張りますからメタルを使いましょう」という声があがり、採用になったらしい。こういう泣かせる話が出てくるのが日本光学時代からのニコンファンを痺れさせるのでありますね。きっと。
ただ、F以来の、マウントを守り続ける決断をしなければならなかったというのは、熱狂的ニコン教信者の声を無視できないという事で、これが諸刃の剣になっているのもまた否めないジジツであります。
今のFマウントのままでは、大口径レンズの実現は大変な苦労を伴う事が容易に予想されるし、従来の駆動系のレンズとAF−Sレンズのようなレンズ内モーターのレンズを並売するのは、商売的にもあまりうまくないような気もする、、、。
このカメラ(EFレンズシステム含)の一番の利点は、AF,AE云々よりも、実はマニュアル露出やマニュアルフォーカスの操作性が抜群に良いということ。
ファインダー内表示も、±3段までバーグラフ表示されるし(F5は2段、その上表示が小さくて見難い)、ダブル電子ダイヤルの操作性も秀逸、またEFレンズのフルタイムマニュアルフォーカスや、敏感度切り替え付きの電子マニュアルフォーカスも、使用条件によってはとても撮影に役立つ。
また、大口径かつ完全電子化されたEFマウントにより、明るいレンズのラインナップ化、シフトレンズでのAE撮影などの機能が使えるし、今後の発展性という意味でも、優位であろう。
但し、これだけ電子化されたカメラであるのに、データをパソコンとやり取り出来ないのがどうしても納得できない。自社でパソコンを作っているというのに、、、。次期フラッグシップ機では是非とも実現していただきたいものであります。
つれづれなるままに書きましたが、F5をもう少し使い込めば、さらに詳しいインプレッションをこのページでお届けできるようになると思います。