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PHANToM(ファントム)って何???
 
 

PHANToM(ファントム)とは私が1995年の5月アメリカSan JoseのVR関連の展示会で初めて体験した、米ベンチャー企業が作っているフォースフィードバック・デバイス (haptic device)です。Haptic(ハプティック)という言葉は今バーチャルリアリティでは一番ホットで新しい技術です。これを簡単に言うと

 「コンピュータの中にしか存在しない3次元データに触る」

ための技術で、そのためのユーザ・インターフェイスとなるハードウェアの1つがPHANToMです。

もう少し具体的に言うと、PHANToMを手で掴んで操作すると指先に仮想の力を感じ、これで3次元コンピュータグラフィックで作った箱や,ボールや,電話や,人の顔や,模型などいろいろな物に”触ったり凹ませたり触りながら,動かしたり切ったり縫ったり穴を開けたり”といういろいろなことができるのです。ぺたぺたやつるつるやざらざらや重い軽いも分かるんです。

   信じられませんか? でも本当です。

 

医療のVRではこのPHANToMを利用して仮想的な手術の練習ツールを作ろうとしています。つまりPHANToMをメスや鉗子やピンセットなどの仮想の医療器具として,コンピュータの中のデジタルヒューマンデータに対して「切開したり,縫合したり,剥離したり」ということができるわけです。

今年1月に行ったMMVR(Medicine Meets Virtual Reality)という学会ではPHANToMを使ったトレーニングシステムの開発の発表がいろいろされていました。特にコロラド大学やGeneral Electricは力を入れており、CTから3次元構築した骨を削ったり、歯を削ったりVisible Human Data(死刑囚の遺体を冷凍して1mピッチにスライスして約21GBのデジタルデータにしたもの)の皮膚を切ったり(切り口から中の筋肉や血管が見える)しています。

またPHANToMを使って内視鏡手術や眼科手術のトレーニング装置も開発されはじめています。

 

もちろん医療だけでなく、他にもいろいろな事に応用できます。
コンピュータ内に3次元データさえあればいいのですから。
メーカでは今"Web Touch(TM)"と呼ぶ技術で、Internetで標準となっているVRML(Virtual Reality Modeling Language=OpenInventor)のデータを読み込んでPHANToMで触って変形させる、というplug-inのようなものを開発しています。

きっと近い将来、Internetは見たり聞いたりだけでなく触ることもできるようになるのです!

これはもう絶対にそうなる。

 

きっとこの触覚という技術はHな分野にも入るかもしれないし(みんな考えることは同じ・・・)エンターテイメントでも面白いでしょう。遠隔ロボットをコントロールすることもできるだろうし、物理学の教育にも使えるだろうし、ミクロのデータを可視化して触ったり、粘土をこねるように物を作ったりそれに彫刻したり、普段触ることのできない国宝品や芸術品を仮想的に触ったり、もちろん視覚障害者用インターフェイスにも有望だし、、、、もう本当にとっても可能性があるんです。

一体Haptic技術のKiller Applicationになるのは何でしょうね?

 

ただね、まだhapticという技術の存在自身がまだ知られていないし、具体的なアプリケーションが出てくるのはまだ先。それに価格も高いし(ん百万円)一般的になるのはもう少し先ですね。しかし”触覚:haptic”という新しいVRの感覚提示技術は、もう絶対に一般的になると思います。force feedback付きのジョイスティックなんていうものもあるし。

実はhaptic displayには他にもいくつか商品があります、がその繊細な感覚のリアルさでは今はPHANToMにかなうものはありません。

 

 Thomas Massie

ところでこのPHANToMはマサチューセッツ工科大学(MIT)のA.I.Labというロボット研究所で開発されました。開発者はまだ若干25歳の天才青年です。(トーマス君といいます、仲良しなんですよ。他のページにも写真を載せていますが。)メーカも30人以下のベンチャーです。BostonのCambridgeにあります。

トーマス君は小学生の時にロボットを作ってコンテストで優勝して、その後MITではソーラーカーを作ってまた優勝して、Internationalのロボットコンテストでやはり優勝した、といういわゆる天才おたく少年だったわけです。若いのですが結婚していて奥さんもMIT出身者でやはりロボットコンテストに参加している、という,夫婦そろって凄い家庭です。

アメリカって本当にこんな人がいるんですねぇ。

でも彼はカーキチのスピード狂でTシャツとJパンの、しゃれっけのない偉ぶらない見た感じは田舎っぽいお兄さん(ケンタッキー出身)という感じです。神経質でもないし。ただ同じものを見聞きしても発想が違うし、いつも目がキラキラしていて何か新しいことを考えずにはいられない、というとてもcharmingな青年です!

 

・・・ということで今私の仕事の中心的な存在がこのPHANToMです。このプロモーションやマーケティングに力を注いでいます。そしてPHANToMもトーマス君もメーカの人もユーザの人達もみんな好きだし大切にしたい。

 

Surprise!

 

 PHANToMを初めて触る人の反応は何度見てもおもしろい!まず口をぱくっと開けて

「うっそー、なんでぇ?どうしてこんなことができるの?すごーい」

という風なことを言います。そしてその中でも特に脈のある人は,

「これこそ私が探していたものだ!」と感動します。ある会社役員は

「今まで生きてきてこんな体験をしたのは初めてだ」と語ってくれました。

仮想の皮膚や脳内に針を刺したり,血管をふにゃふにゃ変形させるデモには

現役の外科医までびっくりします。

心臓が脈打つ感じまでリアルに指に伝わってきます。

あなたにも是非いつか体験してほしいですね!

 


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