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はびんご庵 音響特性調査

はびんご庵音響イメージ

はびんご庵は、D-50、D-80、Parellaという3種類のスピーカーを、2種類の真空管アンプとParella内蔵のアンプで駆動しています。これらのスピーカー/アンプは、わたしの勝手なへ理屈をもとに、適材適所(?)で使われています。わたしがこれらのスピーカーに要求したのは、、、

    センターは台詞の明瞭さが第一である。
    メインは音楽、特にオーケストラがきれいに鳴って欲しい。視聴位置が多少ずれても、画面の奥から音が広がるように響いてほしい。
    サラウンドは、スピーカーがそこにあることが分からない方が良い。

の3点です。これらの要求と、財布との相談の結果、現在のはびんご庵の音響機器構成ができあがりました。今回、波田さん製作のSpeanaというMac用のメールウェアを発見したのを幸いに、はびんご庵がどのような音響特性を持っているか調べてみる事にしました。


スピーカーの特性

テスト音はSpeanaを使ってMacで合成し、ビデオテープに録音したものを使いました。ですから、それぞれのスピーカーの相対評価にはなっても、絶対的な特性を解析しているわけではありません。パソコンにつないだマイクはスピーカーから20〜30センチだけ離し、部屋の反響音などはできるだけ拾わない様にしました。

    低音

    まず始めに、100Hzから10Hz刻みに50Hzまで音を出してみました。耳での感覚チェックです。Parellaは100Hzから下、どんどん音が小さくなり、70Hzあたりが限界の様です。D-80は80Hzまではある程度レベルを維持しますが、60Hzはかなり苦しくなります。低音に強かったのが、一番大きなウーファーを持つD-50で、50Hzでもまだ余裕があるのには驚きました。今までのD-80のミニウーファーも、低音が結構締まっていて良かったのですが、今回はちょっと迫力アップに焦点をあてて、D-50をミニウーファーに採用することにしました。さらに、家内の提言(つまり邪魔だという事(^^;)でD-50はスクリーン左側の整理棚に入れて、共鳴させて低音を強化する事にしました。これがもう、響くこと(^^;今まで+3dB程持ち上げてあったSW出力を+0dBに下げても、かなり太い低音が出ます。ま、今までとちょっと違った感じで、ケーブルガイのドアを叩く音が良くなったから良い事にします。

    中高音

    中高音特性

    3種類のスピーカーで、500Hz、1kHz、2kHz、4kHz、8kHzの正弦波を出してみたの結果がこれです。D-50, D-80はTU-874、ParellaはTU-870でドライブしていますので、アンプの特性も含めた総合性能です。D-50は低音部から中音部にかけてなだらかに下がっていますが、D-80は中音部までかなりフラットに伸び、その後急速に低下します。クロスオーバー周波数が5kHzなのと関係があるのでしょうか、、。D-80で映画の台詞が非常に明瞭に聞こえるけれども、音楽をかけるとちょっと物足りないのは、この4kHzあたり下がり方が急すぎるせいかもしれませんね。

    Parellaは2kHzに大きなピークがありますが、これはCDを2chでかけると、特定の音程で急に音が大きくなる現象の原因になっているように思えました。このピークを除けば、低音が出ないのは仕方ない事として、結構ちゃんとした特性を持っている様です。

    ピンクノイズでチェック

    サラウンドプロセッサーのAC500Dには、ピンクノイズを使ってスピーカーレベルを調整する仕組みがついています。このピンクノイズを使えば中音域の特性がある程度分かるのではないかと思いました。ちなみに、ピンクノイズというのは周波数と反比例して出力電圧が下がるノイズだそうです(知らなかった(^^;)。

    ピンクノイズでのチェック

    実際の使用感と合わせるため、SWとセンターは低音に強いTU-874でドライブ、メインは中音域が厚いTU-870でドライブしています。リアのParellaは内蔵アンプで、SRSシステムを作動させてます。波形を見るとピンクノイズそのものが双曲線では無く、3kHz位でストンと落ちてしまっていますから、ちゃんとしたピンクノイズではない様です。

    Small設定してある、センター、メイン、リアは約500Hz〜1kHzより下の低音部がカットされ、それを補う様にSWはかなり下まで伸びているのが分かりました。そして、メインスピーカーのParellaに、他のスピーカーで見られない1.5kHzのピークが、、、。このピークはサラウンドのParellaでは見られませんので、何かが共鳴しているのでは無いかと思われます。一番怪しいのが、Parellaを乗せている整理棚です。天板をたたいてみると中は中空の様で、いかにも共鳴しそうです。部屋やラックの共鳴は、比較的大形のシステムで、大音量を出した場合の問題とばかり思っていたのですが、、(^^;;;。とりあえずホームセンターでゴム板を買って天板に張り付けてみました。天板を爪でたたいてみると、コンコンと鳴っていたのがトントンになり、音も小さくなりました。今までよりも、CDのプロロジック再生とステレオ再生の差が小さくなって、なんとなく良くなった様な気がします。後日あらためて測定してみると、確かに山は低くはなりましたが、完全に無くす事はできていません。


総合特性

Speanaを使って、低音(100〜500Hz)、中音(500〜2500Hz)、中高音(2500〜 6500Hz)、高音(6500〜10000Hz)などを含むテストトーンを録音したCD-Rを作り、 はびんご庵でテストしてみました。マイクは視聴位置に固定し、サラウンド再生とステレオ再生を比較してセンターのD-80とメインのParellaの音質差を明らかにしようと思いました。

    極低音(30〜100Hz)

    サブウーファー出力を入れているD-50がどのくらいの低音まで出しているかのチェックです。結果、50Hzまでは聞き取れますが、それ以下は空気の圧迫感の様なものは感じますが音としては感じられませんでした。

    低音(100〜500Hz)

    このあたりは、一部サブウーファーに音が回りますので、センターとメインの差はあまり明らかでありません。

    中音(500〜2500Hz)

    Speanaでの特性評価でD-80の方がフラットで、聴感上もD-80の方が厚みがある音が出ます。Parellaはやはり1500Hzあたりに山が見られます。

    中高音(2500〜6500Hz)

    聴感で、Parellaの方が音が大きく聞こえる音域です。D-80はクロスオーバー周波数を含んでいます。SpeanaではD-80もParellaも若干落ち込む周波数なのですが、実際に落ち込んでいる様には聴こえません。

    高音(6500〜10000Hz)

    キーンと響く音が出る周波数です。SpeanaではParellaに少し低周波の共振が現れます(エンクロージャーのビビリ音?)が、聴感上はD-80とParellaの音量や音質に差は感じられませんでした(音質と呼べる様な音ではないですが)。

このような素人測定ですが、自分の使っているスピーカーをいろいろと比べてみるのは楽しいものです。D-80は中音域が厚いと表現してきましたが、実際に測ってみると確かにフラットです。ParellaはD-80が落ち込む中高音域をうまくカバーしている様に感じました。そして、この測定を通じてスピーカーにはそれぞれ特有の「味付け」がされている事が分かりました。D-50はやや低音を膨らませた感じですし、D-80は同じONKYO製でも中音域に重点を置いている様です。Parellaはエンクロージャーがプラスチック製で軽いせいか、置く場所によってかなり音質が変わります。
 高級スピーカーの中には、低音から高音まで非常にバランスの良い特性を持った物もあるのでしょうが、6個のスピーカーをうまく組み合わせれば、安いスピーカーでも意外と気持ちの良いシアターが作れると思います。要は、いろいろなソフトを視聴して、自分が満足できるかどうかですね。それと、映画ソフトの音響は、ピュアオーディオとは少し違う様です。はびんご庵の音響がうまくまとまっているのは、KT88管のシングルアンプで再生するセンタースピーカーがしっかりとセリフを再生してくれているお陰です。非常に能力の高い2chスピーカーに良いアンプを組み合わせれば、センタースピーカー無しでもいけるとは思いますが、そこそこのスピーカーをAVアンプで駆動するなら、センタースピーカーを置くのが無難でしょう。
 最後に、映画のBGMですが、映像があると、多少音質で劣っていても人間の耳は簡単にだまされてくれるみたいです。わたしも、最初はホームシアターには高級なオーディオシステムが必要なのではないかと思っていましたが、結局は随分安上がりなシステムに落ち着きました。今は、むしろピュアオーディオのシステムはリビングではなくて、別の部屋に構築したいと思うようになっています。


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